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Straight Travel えほん

野生のロボット

『野生のロボット』 ピーター・ブラウン作・絵 前沢明枝 訳 福音館書店



あらしの夜、五つの木箱が無人島に流れついた。中にはどれも新品のロボットが一体ずつ入っていたが、こわれずに無事だったのは一体だけだった。偶然スイッチが入り起動したロボット=ロズは、島で生きぬくために、まわりの野生動物たちを観察することでサバイバル術を学んでいく。

はじめはロズを怪物よばわりしておそれていた動物たちだったが、ある日ひょんなことからガンの赤ちゃんを育てることになったロズが子育てに孤軍奮闘しているのを見て、しだいに心をひらいていく。すっかり野生のロボットとなったロズのもとに、ある日、三体のロボットをのせた不気味な飛行船がやってくる。かれらの目的は? ロズの運命は?
ロボットが野生動物たちとともに生きぬいていくこの物語はまた、環境問題など私たちをとりまくさまざまなテーマについて話し合うきっかけを与えてくれる。


ある日無人島に流れ着いたロボット。スイッチが入り起動したロボット「ロズ」は、動物たちの様子を観察し、生きるすべを学び、動物たちの言葉を学び、経験値をあげていきます。はじめはロズを「怪物」と呼んでいた周囲の動物たちも、ロズに助けられるうちにロズを仲間だと認めていきます。
そんなある日ロズはひとつだけ生きのびたガンの卵を持ち帰ります。卵から孵ったヒナはロズを母親だと思い、ロズはガンをキラリと名づけ、息子として育てます。島の一員としてみんなのために生き、みんなに必要とされたロズですが、ある日ロズが炊いた大きなたき火をみつけた人間たちは、不良品の回収のために、島に戦闘用ロボットを送り込みます。

ロズがひとつひとつのことを学び、生き延びていく様子、それが島の生き物たちに受け入れられていく様子に心が温まる物語です。作者本人による絵は、色合いもタッチも物語にぴったりで素晴らしい。人間たちが無慈悲に「物」としてロズを回収しにくる様子には胸がひきさかれる思いがします。

邦訳出版はまだされていませんが、本国では続編も出版されている模様。邦訳されたら、是非つづきも読みたいです。

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